昨年の春は、公私が忙しかったり、桜の開花と散りが早かったりと、全然、桜を愛でに走りにいけなかったので、今年はあちらこちらへと行ってやろうかと・・・
寒の戻りというか、4月の寒さとしては平成で一番の日があったりと、思いもよらない寒さ続きで桜が持ちこたえて、意外とお花見が継続できる。
でも、流石に4月中旬となって、テリトリーの神奈川県内は葉桜や散り気味。
もっとも、神奈川県って、名木古木の桜や、趣のある一本桜が少ないので、行動範囲も限られてしまいます。
そこで、この日は前々から見に行きたかった「八徳の一本桜」へ行ってきました!
奥武蔵桜めぐり
八徳の一本桜の下、桜のベールを仰ぎながら何を思ふ...... 
この前、桃源郷へと奥武蔵へ行ったばかり。何か奥武蔵フリークになりそうです..... (^^)v
奥武蔵桜めぐり-001
飯能をスタートして、まずは巾着田の桜へと。
巾着田は彼岸花の群生地として有名ですが、春にも桜や菜の花、蓮華草などが咲くなど、いい所です。
高麗川の蛇行によってできた巾着田の堤防沿いに、菜の花畑が広がり、その周りに約100本の桜が植えられています。
流石にピークを過ぎて、桜も菜の花も勢いが無くなってしまいましたが、薄ピンク色と黄色、そして青空との色の取り合わせも良く、また堤防による高低差もあるので、どこから見ても美しい絵になります。

奥武蔵桜めぐり-002
高麗家住宅のしだれ桜も見たかったですが、完璧な葉桜でしたよ。(笑)
鎌北湖へ向かう道筋には、まだまだ花桃が綺麗に咲いていたりと、とても走っていて気持ちがいい!
ミツバツツジ、花桃、ソメイヨシノが同時に咲いていている所もあったりと、百花繚乱!

奥武蔵桜めぐり-003
鎌北湖の桜。 散り始めていますが、見頃となっております。(^^)v
先日の雨風で、ちょっと期待はしていなかったけれど、いやいや、いい感じじゃないですかー

鎌北湖の桜もそのように、川沿いに植えてある桜の枝はなぜ、川面に向かうように下へ下へと伸びるのか?
桜の特性として「陽樹」の木であること。
読んで字の如く、陽光の当る方向に枝葉が伸びるのです。
川面があると、上からの陽光と川面からの反射光の当る方向へと近付いて行くのです。
もう一つは、根の環境に有ります。
桜の根は浅い所、柔らかい所へと伸びるので、土手の踏圧や排ガスなどの環境の悪い所は嫌うのです。
その根の生育環境に伴い、その上に連なる枝の生育も良くなるからなのです。ふ~ん・・・

奥武蔵桜めぐり-004
鎌北湖は、元々は農業用貯水池だったものが、戦前、世界恐慌の対策として行われた公共事業のひとつで、1935年に完成した農業用貯水池。
当初は山根貯水池と呼ばれていましたが、戦後「かまきた湖」と名前を変えて観光地化されました。
山間に静かにたたずむ姿から、別名「乙女の湖」とも呼ばれています。

奥武蔵桜めぐり-005
桜と紅葉の美しい湖ですが、観光地としてはすでに寂れており、
現在はヘラブナ釣り師と奥武蔵グリーンラインを走るライダーやサイクリストに親しまれています・・・

グリーンラインへと上がり、顔振峠にほどなく着く。「かあぶり」と読む。
学生の頃から「こうぶり」峠と呼んでいるので、こちらの方が馴染みがあるけど、地元近辺では「かあぶり」と呼ぶ人が多かった為、現在では行政でも「かあぶり」としています。

顔振峠には悲劇の武将、源義経の伝説があります。兄の源頼朝に追われ義経、弁慶一行は奥州の平泉に逃げ落ちる際、この峠を越えて行ったという伝説です。
「顔振」は、義経が山々の美しさに顔を振り返りながら北に向かって行ったという由来です。
小生も顔を振って、富士山をはじめ、先日の雪が残る山々を望んでみました・・・

奥武蔵桜めぐり-006
グリーンラインから吾野へと下る林道を進むと、やがて何もさえぎるものがなくなり、下に眼をやると・・・
この日のメインデッシュ、八徳(やっとこ)という集落にある形のいい一本桜の出迎えです!
この桜を知ったのは、約10年前かな?飯能市のホームページに載っていたのがきっかけです。
行こう、行こうと思っているうちに現在に至る・・・ w
蒼い奥武蔵の山並みを背に、薄ピンクの花を咲かせた一本桜。いい景色です。

奥武蔵桜めぐり-007
開花から大分経つし、先日の雨?雪?や風で、どうかなーと思ったけれど、そんなに散っていなくて、ある意味、ドンピシャ!の最高の見ごろかもしれません。
いゃー「八徳の一本桜」初心者にもかかわらず、天気にも恵まれてラッキー

奥武蔵桜めぐり-008
見上げると、青空を背景にして、まだまだモコモコと花がしっかり付いていて樹勢も力強いです。
花見客もほとんどいなくて、ポッチで独占しての花見で申し訳ないです.... (^^;;

奥武蔵桜めぐり-009
吾野へ下りてきて、今度は、名栗へと抜けていくのですが、この林道が激坂で、所々コンクリート舗装だしと、ヒィーヒィー言いながらペダルを回す。
今回のルートはアップダウンが多いし、奥武蔵を東西に2つの尾根筋を越える事になるのでキツぅー!
そしてやってきたのが、仁田山峠の桜並木へと。

なぜ、この地に桜が植えられているのか? いろいろ調べたけどわかりまへん??
自分なりに推測すると、この辺りは「コア山」と呼ばれていて、この近くの有間ダムを建設する際に、ロックフィルダムのコア材(ダム本体の土)として土採場とされました。
そんな跡地に、景観を保護するために桜を植えたのかな?と推測しています。

奥武蔵桜めぐり
仁田山峠?コア山?の桜並木を後にして、名栗へとダウンヒル。
その後、久しぶりの「ターニップ」でランチをして、
その有間ダムや名栗一帯の桜を見ながら、飯能へとハンドルを向けました・・・
いやいや、思いもよらない、いいお花見が出来ました。気持ちよかったぁー!(^^)v