高気圧に覆われ、空気が乾燥、PM 2.5の分布予測も無しとくれば、最高の景色が見られる千載一隅のチャンスではないですか!
嶺方峠からの北アルプスの絶景もいいけれど、スタートからゴールまで、ゆったりと雄大な北アルプスの絶景を望みながら走りたかったので、今回は、古道  塩の道 千国街道を走ってみました。
北アルプスの山麓を縫うように走り、自然と調和して、雄大な景色が望める最高の街道です !!
千国街道
塩の道は、松本から糸魚川までに及ぶ全長120kmの道。 その中、明科から白馬を結ぶルートを走る。
この古道には数々物語や名所があり、歴史を感じ、大自然に癒され、美味を食し、温泉に浸かる、といった春近い北信の地を、多種多様な “愉しみ方” で駆け抜けました.....
千国街道-001
(鹿島槍ヶ岳をはじめとする後立山連峰が美しい....)
千国街道は、その昔、塩を運んだ道で、歴史が深く、北アルプスの景色の雄大さを味わいながら走れる風景街道です。
日本海からは塩や海産物が運ばれ、信州からは農産物や山の幸が運ばれました。
それらの荷物は、牛馬や人の背に担がれて運ばれたのです。
きびしい自然や地形にもかかわらず信州の人々にとっては、かけがえのない道でした。

千国街道-002
(信濃大町あたりから望む冠雪した名峰達、今年は雪が少ないですね....)
信州側で「松本街道」、越後側では「糸魚川街道」、と呼ばれた千国街道は、またの名を“塩の道”と言われています。 千国街道の名は、街道の宿場の一つである千国(現小谷村)から由来するもの。「せんごく」ではなく「ちこく」なのです。
「敵に塩を送る」という故事がありますが、これは、戦国時代、上杉謙信がこの道を経て、仇敵の武田信玄に塩を送ったという「義塩」から由来するものなのです。

塩の道は、どうして川沿いに無くて、山麓の裾野を通っているのか疑問でしたが、いろいろ調べてみると、本川とその支流が北アルプスの水を集めることによって土石流、鉄砲水等災害が発生し、流域集落を苦しめてきたそうだ。
古の知恵であろうか、川を渡ることはあっても、その道筋は、川沿いの道を避け山間部にあるのだ。

千国街道-003
(木崎湖も今年はこのまま結氷することなく春を迎えるのだろうか......?)
自然が織りなす姿が風光明媚な道。美しい雪景色、清冽な川の流れ、そして静寂な仁科三湖。
春へと移り変わりゆく景色の中、輝きを放つ絶景の数々に出会える・・・・。

千国街道-004
(真正面に白馬三山を仰ぎながらのダウンヒル!きもちいぃぃぃぃーーー)
千国街道の要所に石標が立つ、所々で勾配のある道を、時にひらけた平坦な道を走る。
木々の木漏れ日に寒風が通りすぎ、雪に覆われた田んぼ越しに雪山がほほ笑んだり、古民家の懐かしく美しい風景にも出会える。

千国街道-005
(北アルプスを常に眺めながら走る平坦で開けた道、個人的に”展望のみち”と呼んでいる。)
後立山連峰の裏側、富山県が晴れているときは稜線が見える確率が高い。
遮るものは何もなく、白馬三山、山肌の着雪模様が何とも美しいねー。

千国街道-006
(大出の吊橋からの冬景色。例年このポイントに行くには深雪でラッセルなのですが.....)
大出の吊橋は、姫川、吊橋、茅葺の民家、白馬三山など、北アルプスと田舎の素朴な風景が凝縮された「日本の原風景」とも呼べる場所です。

千国街道-007
(白馬から嶺方峠に行こうと思いましたが、山々が陰りそうなので野平へと.....)
白馬盆地の盟主白馬岳から派生する峰々の佇まいが絶景!
日本一の北アルプス山脈に隣接していることを肌で直に感じ取れる。
北アルプスを望むには、午前中の順光の時がオススメ。やや陰ってきましたね・・・
冠雪した白馬三山は午前中は真っ白に見える。
午後にかけて陰影ができて表情が出て、これもまたいいね。

千国街道-008
(そろそろ帰り支度としますかね.....?)
信州の人々にとって、越後から運ばれてくる海産物の中で、特に塩が重要だった。
それは、いわば命綱。信州の塩輸送路の中でとりわけ輸送量が多かったのが、この千国街道です。
日本海から入る塩を北塩と呼び、松本藩は、必要な塩をすべて北塩に依存し、太平洋側から入る南塩を厳禁しました。
日本各地には、沿岸から内陸へ伸びる塩の道が数多いですが、千国街道は整備や景観の良さ、風情がよく残っている点で恐らく唯一無二でしょうね!

千国街道-009
(最後に、白馬岳、杓子岳、白馬鑓ヶ岳、五竜岳の山々を脳裏に焼き付け、温泉に入って帰路へと.....)
道の先に素晴らしい景色がある、道に描かれ風景がある、道を通って歴史が運ばれる。
ただ走るのではなくて、北アルプスの絶景や、色とりどりの集落を巡るルート "塩の道"
こんな感じて、のんびりマイペースで走るのもいいものです・・・・ (^^)v