梅や早咲き桜の開花情報が気になる季節になってきたので、もう雪道は来シーズンですね。
そんなことで、週末は、南伊豆の河津桜を愛でに行ってきました!
今年に入ってから記録的な寒さが続いたと思ったら、弥生4日の日曜日は、
ゴールデンウィークの頃のような陽気で、一気に初夏へと・・・。
我が住む地球はどうなっちゃったんでしょうかね?
伊豆急下田駅まで輪行して、下賀茂の青野川に沿って咲き誇る河津桜をメインディシュに、
南伊豆エリアの見所スポットを巡るルートをひいてみました。
まずは、伊豆急下田駅からすぐの所にある、ペリーロードと呼ばれる小径へ。
幕末、黒船に乗ってやってきたペリー提督が歩いたとされるペリーロードは、平滑川沿いに 700m ほど続いていて、柳並木と石畳が美しい小径です。
この一角は、明治・大正時代に作られた石造りの洋館や古民家が数多く残っていて、どこか異国情緒あふれるレトロな雰囲気を醸し出しています。
伊豆石造りの風情ある街並みが続き、まるでタイムスリップしたような気分が味わえるペリーロード。
なかなか、いい雰囲気です・・・
そして、田牛(とうじ)海岸にある天然のサンドスキー場へ。
ここは大変珍しい地形で、海からの冬の強い季節風で砂が吹き上げられ自然にこのような砂の斜面ができています。
傾斜角度30度、長さ70m、幅100mの砂のゲレンデを頂上まで登ってソリで一気に滑り下りる。
夏が本場シーズンなのか、朝早い時間のせいなのか、人っ子一人いなくて寂しい海岸・・・
次なるは、自然が生み出したパワースポット、龍宮窟へ。
海食洞と呼ばれるもので、波の力で地表の弱い部分が削られてできた「海の洞窟」です。
その洞窟の天井が崩れ、直径50メートルほどの天窓が開いたことで、神秘的な洞窟が生まれました。
上から覗くとハートの形に見えるビーチが話題を呼び、カップルが訪れる観光スポットに。
龍宮窟は、かの有名なジブリ映画のモデルじゃないか?と言われていますが、どうなんでしょうかね?
休耕田に黄色いじゅうたんを敷き詰めたような菜の花が出迎え!
国道136号の日野(ひんの)交差点にある菜の花畑です。
まぶしく咲き誇る菜の花は、それだけで人を笑顔にしてくれますね。
伊豆の河津桜といえば、河津町が有名どころですが、自分的には南伊豆町の方がお気に入り!
青野川沿いにある河津桜並木は、河津町と同じ約800本という華やかさ!
どちらも魅力的ですが、人ごみが少なくて、自然豊かな環境で、のんびりと河津桜を楽しみたい方には、南伊豆町の河津桜がお薦めです。
河原から見上げる桜もまた魅力的!
菜の花も所々に咲いていて、河津桜の美しさをより引き立てます。
河川管理道路には河津町のようなフェンスが無く、出店もありません。
そのため遮られることなく美しい桜を楽しめます。
1本1本の河津桜が大きく、花をたくさんつけた枝をのびのびと広げている様子はなんとも爽快ですよ。
お花見を終えて、松崎町に向かう道沿い、青野川の上流へと向かいましょう。
下賀茂から離れた山間の集落にひっそりとある「蛇石(へびいし)」へ。
石垣と石垣の間から、ちょうど顔を覗かせるようにして石があり、蛇がまるで川の水を飲んでいるかのように見えることから「蛇石」と呼ばれ、昔から伝説が残る奇岩なのです。
縁結びや子宝に御利益があるとされる、評判のパワースポットになっています。
この蛇石は頭だけでなく、約2.4km離れた大池には蛇石の尾もあり、尾を撫でるとこの蛇石が動くとか、願い事が叶うといった、何ともミステリアスな言い伝えもあります。
その蛇石の名をとった蛇石(じゃいし)峠を越えて松崎町へと・・・
南伊豆町と松崎町の町境にあり、眺望もきかない、なんてことない峠ですね。
蛇石峠から松崎町へと下ってきて「重要文化財岩科学校」へと寄り道。
岩科学校は、なまこ壁をいかした社寺風様式とバルコニーなど洋風を取り入れた伊豆で最古(明治13年)の小学校です。
甲府の旧睦沢学校(明治8年)、松本の旧開智学校(明治9年)などに次ぐ古いものとして知られています。
由緒あるなかなかの建物と綺麗な庭園の観光スポットですが、市街地から離れているせいか、訪れる人が少ないのが勿体ないですね・・・
ランチは松崎町にある、地元のお母さんたちが腕をふるう、美味しい食堂「 蔵ら(くらら)」へ。
ここの、秘伝の「さんま寿し」がお気に入りなのです。
さんま寿しそのものに味が付いているので、付いているレモンを搾りがけして食べると、醤油につけなくてもとても美味しい。
いい味加減で、さんまのアミノ酸が酢飯とコラボして、うまうまです。
日によって付け合せが異なりますが、この日は、天ぷらの盛り合わせと亀の手フジツボの味噌汁。
これでワンコイン500円(税抜)とは、相変わらずコスパ良すぎです!
「お茶のおかわりは大丈夫ですか」と優しい口調で気さくに話すお母さんたちの温かさ。
笑顔でお客さん達を送り出す姿。松崎の風土が人柄にも表れています。
松崎町の街並みを散走していると、あちこちで白と黒のコントラストのモダンな建造物を見ることが出来る。
平瓦を壁に貼り、目地を漆喰で海にいる「なまこ」のように盛り上げる形状から「なまこ壁」と呼ばれている。
防火性・防水性・保湿性に優れ、明治時代から昭和初期まで各地で見られた工法ですが、今では、伊豆ではここ松崎町と下田市、全国では倉敷市や東広島市などに見られます。
明治43年の建築の「伊豆文邸(いずぶんてい)」。かつては呉服商が営まれていたとか。
母屋は木造2階建てで、正面の帳場や土間などが当時の面影を残しています。
建物裏には、なまこ壁造りが特徴の土蔵2棟も残されています。
無料休憩所として開放されていて、ちょっと中へとお邪魔してみることに。
季節柄、ひな人形がたくさん 飾られていました。
天保時代のひな人形もあったりと、歴史・文化を大事にされているのは素晴らしいことですね。
当たり前のように存在しているかのような松崎町のなまこ壁ですが、修復する左官職人と「地域資源を未来に残したい」という町民の想いと努力があるからこそ残していけるのですね。
松崎町の市街地を後にして、次なるスポットは、冒険気分・ドキドキワクワク感がある室岩洞へ。
江戸時代から昭和29年頃まで実際に稼働していた伊豆石の採石場で、当時の様子を残したまま見学することができる数少ない場所なのです。
伊豆石は江戸城のお堀に使われました。
道路から海に向かうように断崖を下りて行くと、室岩洞の入口に到着します。
昼間だと言うのに薄暗く、黒い口を開けて待ち受けている様子は何とも不気味。
観光客は誰もおらず小生ただ一人。その上、辺りはとても静かで、まるで息を潜めて待っているかのよう。
洞内からひんやりとした空気が流れていて、思わず背中がゾクッとする気味悪さ。
写真では明るく写っていますが、日差しが一切差し込まず、まるで真夜中のような暗がり。
洞内は歩きやすいように照明が設置されていますが、なんとも不気味。
この洞窟内の電気は午前8時30分に点灯し、午後5時に消えます。
昼間でも暗闇に包まれた内部は、自然に住みついたコウモリまでいる本格的な探検スポット!
石を運び出した跡や手堀のノミの跡、地下水の溜まった石室跡などがほとんど当時のまま残ってます。
この先には、切り出した石の搬出路と舟を着けた入り江が見られるようになっている。
こんな狭い間口から、よく切り出したものです。
眼下には、コバルトブルーの海が綺麗・・・
この崖から下ろして舟に積み込み運搬したという? 海面までの高低差は、パッと見50mほどある。
どうやってあの入り江まで石を下ろしたのだろうか? いやいや謎です・・・
雲見海岸の沖合にある二つの大きな岩が良いアクセントになる。牛着岩(うしつきいわ)です。
岩越しに富士山を望むことが出来るのでが、あいにくの春霞で見えずじまい。
日中は気温20度! 燦々と照る太陽、駿河湾やアスファルトからの照り返しで、真夏のような陽気。
そんな中、伊豆半島の西側から南側は、アップダウンを繰り返すヒルクライムコース。
松崎から石廊崎までの区間、300m、200m、100m大小合わせて10箇所ぐらいの上り下りの繰り返し。
ヘロヘロになりながら、伊豆急下田駅へゴ~~ル
走行距離は短いですが、獲得標高は山岳級!
河津桜が綺麗!ランチもうまし!各スポット巡りも楽し!と、満足度100%の輪行旅でした!