GW信州ツーリングの2日目は、長野から鬼無里を経て嶺方峠を越えて白馬へ、そして小熊山黒沢林道を経由して信濃大町駅をゴールとする行程です。
備忘録するのは、ドラマチックな絶景の展開が多くのサイクリストを魅了してやまない嶺方峠の眺望です!
嶺方峠
北アルプスの眺望は少し霞んでいたけれど、ご覧のような「感動の舞台」で最高でした! 
嶺方峠-001
順光を受けて輝く北アルプスを望むためには、なんとか昼前に嶺方峠に着きたいところ。
そんなことから当初の予定では、早めにホテルを出発して、戸隠で美味しい蕎麦を食べ、大望峠から鬼無里、嶺方峠といったトレースを計画していました。

しかし、朝の天気予報を見ると、どうも天候がパッとしない・・・
昼前には曇ってきて、午後には所によってはにわか雨も降るようなことも言ってるし。
嶺方峠から見る雪化粧の北アルプスは、今の時期しかないしなぁー
ということで、県道76号へは行かずに、このまま国道406号を真っ直ぐ嶺方峠へGo!

嶺方峠-002
長野市街地から国道406号で鬼無里方面に向かう途中にある、裾花ダムのダム湖に架かる「裾花大橋」
ダム完成以前は、この辺りの谷が一番深く狭かった場所だとか。
これからの新緑や紅葉の時期はキレイでしょうね。

前回は、国道406号は工事のトラックの往来が多かったですが、今回は殆どなし。
加えて、水芭蕉の大群落で知られる鬼無里の奥裾花自然園が、アクセスする林道大川線の土砂崩落により閉園しているので、観光客のクルマも少なくてとても走りやすかったです。

嶺方峠-003
鬼無里では毎度おなじみの「いろは堂」で「おやき」を頂こう!
この奥の隣にある同じ系列のカフェでもおやきが食べられますが、今回は炉ばたで。。。

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いろは堂のおやきは他とは違って、とても美味しいです。
一般的には焼いてから蒸し上げるところが多いのですが、いろは堂では「おやき」と呼ぶからにはということで「焼き」を追求しています。
一度油で揚げて、窯で焼いて作られており、皮が「こんがり」して、中身もたっぷりで美味しいのです。
生地も小麦粉にそば粉を入れて香ばしい風味に仕上げるというこだわりも・・・
2個は食べて、もう1個は携行食にしましたー

嶺方峠-005
走っていると、沿線の湿地帯では水芭蕉も目にすることができます。

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さらに白馬方面に進むと、「東京口」と書かれたバス停を見かけます。
「とうきょうぐち」ではなくて、「ひがしきょうぐち」と読みますよ。
この右の道を辿っていくと、山の麓の谷合に「二条・三条・四条・五条」等の地名や、京都の賀茂神社由来の「加茂神社」があり、里には「加茂川」が流れています。
ここは「京の都」ゆかりの場所なのです。

鬼女・紅葉(もみじ)伝説によると、「昔、平安の時代に京の都より配流された紅葉という美しい女性が、この信州の山里に暮らしていました。紅葉は、京の都を懐かしみ、村人と共に、この地に二条・三条や加茂川、東京、西京と言う平安の都に由来する地名を付けて都を偲んでいました。」とあります。
このことが、この地に京の都の地名がある由来になっているようです。

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そして、鬼無里の地を後にして・・・
次回は、もう少しゆっくりと、パワースポットの戸隠と伝説の鬼無里について巡ってみたいものですね。

嶺方峠-008
鬼無里からは、平均勾配5%の道を上っていきます。
さてさて、小川村からいよいよ白馬村へと入ってきました!

ニューサイ
チョッとここで、嶺方峠について、うんちくというか、自分なりの想いを少し・・・
「ニューサイクリング」っていう自転車誌をご存知ですか?
もう、うん十年と自転車をやってる方は「オ~懐かしいー、知ってるー」と聞こえてきそうですが。
今や、サイスポ・バイクラ・ファンライド・自転車人など、沢山の自転車誌が本屋さんに溢れていますが、ニューサイクリングも絶版していなくて、未だ健在なのです。

このニューサイの1977年発刊(古いなぁー)の創刊150号・特別増大号「峠」の表紙に、嶺方峠が飾られたのです。 また、これまた古い話ですが、ダイヤコンペのポスターやパナレーサーのタイヤパンフでも取り上げられたりしました。
今では、速さや長い距離走ることが中心としたサイクルスタイルが多いですが、かつては、「旅」を中心とした「サイクリング」が中心。 そんな中で、「この絶景の峠に行きたい!」と人気が集まり、嶺方峠がサイクリストの聖地と言われている所以なのです。

嶺方峠-009
ちなみに、嶺方峠という名は旧称で、今では地図に明記されることなく「白沢峠」の名が通称に・・・。
峠から東側が白沢地区、西側が嶺方地区で、一説には、トンネルを改修した時を契機に、白沢隧道の名から峠も白沢峠と呼ぶようになったとか・・・
ニューサイの表紙の時はアーチトンネルだったのが、その後の改修で白馬側の坑口がボックスになっているのが時代の流れを感じますね。
そんなことで、ロマンチックなサイクリストは、昔の名残を惜しんで「嶺方峠」と呼び続けているんじゃないでしょうか?

嶺方峠-010
さーて、白沢洞門を通過すると、白沢隧道へと続いて入っていきます! すると・・・ どうかな?

おぉぉぉぉ! 
嶺方峠-011
きたぁぁぁぁぁ!

ドカーーーン! 
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トンネルに入ると、黒い額縁の先に映し出された後立山連峰(北アルプス)が素晴らしいぃぃぃぃー!

これ!これ! 
嶺方峠-013
トンネルを抜けると目の前に広がる北アルプスの雄大な眺望が素晴らしい!
(なんでKHARMAがあるんだ?とのツッコミはなしでよろしくです・・・ (^^)v )

峠に到着したら、落石注意の警戒標識の下で、しゃがみこんで「いろは堂」のおやきを食べている「うかGさん」がいらしたことはナイショです・・・www
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北アルプスの大パノラマに行く手を立ちはだかられ、いつまでもこの地を離れたくない峠、正に「感動の舞台」ですね!
警戒標識が林立して目障りと言う方もいますが、大パノラマの前景のチョッとした脇役と思えば、いいアクセントではないでしょうか?
これだけの絶景が広がる峠はそうはないよね~ でも、写真じゃその雄大さが伝わらないなぁー

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この大パノラマの景色に圧倒されるなぁー
北アルプスの連なる山々の美しさが堪能できる絶景の場所ですね。
素晴らしい景色に、しばらくは足止めさせられます。。。。

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嶺方峠から眺望できるのは、後立山連峰の五龍岳、唐松岳を中心としたあたり。
午前中の順光の方が山並みがクッキリしているので、早い時間帯に行くのがベターなのです。
でも、もう少し青空で霞がかかっていなければ、いいコントラストなのになぁー。
まあ、贅沢は尽きないけれどね・・・
次回は、戸隠や鬼無里で泊まって、モルゲンロートに染まる早朝に来てみるかな?

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北アルプスの山々には沢山の雪形があり、そんな「雪形探し」も楽しみのひとつですね。
とてもわかりやすく雪形の入門編としては、五龍岳頂上の下に「武田菱」と呼ばれる、武田信玄の武田家の家紋「四つ割菱」が見えますよ。(^^)v

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この景色に後ろ髪を引かれる思いですね。。。。
この後、大パノラマが広がる景色を楽しみながら白馬へと下っていきました~
次なるは、小熊黒沢林道へと向かいます!

そこには頑張ったご褒美の絶景が!★小熊黒沢林道」へと続きます・・・