毎日、焼けつくような暑さが続いて憂鬱になる・・・
こんな猛暑のさなかを走るのは危険極まりない。かといって、エアコンが効いた中にいては不健康だし。
そんなことで・・・、都会マイナス10℃の避暑地、冷涼な乗鞍岳へ行ってみよう!
ダイナミックな山々の景色を眺めながら、山岳道路である乗鞍エコーラインを快走し♪、
そして、満天の星空と、幻想的でドラマチックなご来光を眺め、雲上の剣ヶ峰へと。
乗鞍エコーライン
乗鞍エコーライン、 満点の星空、素晴らしいご来光、お花畑、大雪渓、標高3,026mの雲上世界、ビックパノラマ、といずれも感動的な乗鞍ギャラリーでした!
乗鞍エコーライン-001
さぁーてと、乗鞍エコーラインを走りますよ~ (^^)v
乗鞍高原観光センター前駐車場から見る乗鞍岳は、
晴れているものの、何とも怪しい雲がモクモクと立ち上がっているねー

乗鞍エコーライン-002
気温も高くなく、ジメジメとしていなくて風もさわやか。とても気持ちよく走れて気分爽快!
下界の酷暑とは、文字通り雲泥の差だね。

乗鞍エコーライン-003
三本滝のゲートを通過して、いつものように二段目の折り返しから望む。
このあたりから、勾配もやや角度が上がっていき、ヘアピンカーブも多くなる。

乗鞍エコーライン-004
マイカー規制をしているとはいえ、バスやタクシー、業務車両が時折通るので注意しながら上っていきます。
黒い雲が広がっているのが気になるが・・・

乗鞍エコーライン-005
大気の状態が不安定なので、怪しい雲もチラホラと現れてきました。
山というのはとても複雑な地形をしているので、そのまわりでいろいろな風の流れができています。
風の流れが不安定になると、天気も不安定になる。
それと、山は高ければ高いほど天気が不安定で、場所にも関係があるしと・・・
この先、雨や雷は大丈夫だろうか?

乗鞍エコーライン-006
冷泉小屋の前には、夏でも4℃の湯花を含んだ冷泉が湧いている。
湧水はかなり冷たく、硫黄の香り味ともに濃い冷泉で、頭痛や胃腸病に良いとされています。
なお、冷泉小屋は現在お休みしています。

乗鞍エコーライン-007
位ヶ原山荘へとやってきました。

乗鞍エコーライン-008
山の上を望むとガードレールが見える。 まだまだあるなぁ~

乗鞍エコーライン-009
位ヶ原山荘上のあたり。 爽やかな風の中をダンシング! 
晴れているように見えますが、この先、黒い雲に覆われて陽が射さなくなったり、時折パラパラと雨が降ってきたり。 そうなると、一気に気温が下がって、涼しいを通り越して寒いぐらいに・・・

乗鞍エコーライン-010
穂高連峰も厚い雲が覆いかぶさり、加えてやや霞んでいて、槍ヶ岳も見えないですね。

乗鞍エコーライン-011
位ヶ原11号カーブの辺り。 この風景が待ってるからペダルが踏める。

乗鞍エコーライン-012
大雪渓下4号カーブ。 チョッと雲隠れの穂高連峰だけど、背中を押されてラストスパート!

乗鞍エコーライン-013
青い空、湧き上がる雲!
畳平へはあともう少し、標高2500m~2700mにある大きな雪だまり、乗鞍大雪渓は夏でもスキーが楽しめる。
スキー板を担いで登っては滑るといった、体育会系スキーヤーが多いです。
道路上では、ローラースキーを履いたクロスカントリーの練習も行われていました。

乗鞍エコーライン-014
で、到着!
長野県・岐阜県の県境地点の標高2,716m。 自転車が乗って到達できる日本の最高地点!
ありゃりゃー、暗雲が立ち込めてきたね~

乗鞍エコーライン-015
畳平にある火口原湖、鶴ヶ池でパチリ。
かつては円形でしたが、大黒岳から流入する土砂でS字形の池になり、その形が鶴に似ているので鶴ヶ池の名があります。

乗鞍エコーライン-016
ん~ 天気がパッとしなくて、今にも土砂降りになりそうな感じ・・・

乗鞍エコーライン-018
そうこうしているうちに、またパラパラと降ってきた。
魔王岳に登ろうと思ったけれど、天気も下り坂なので、畳平のバスターミナルの脇から遊歩道にそってある、お花畑へと散策です。
厳しい天候を生き抜く可憐な高山植物のお花畑です。
標高が高いからなのか、天候が厳しいからなのか、花の色は濃く鮮やかに咲き乱れています。
種類は40とも50とも言われ、クロユリ・コイワカガミ・ウサギギク・チングルマ・コメバツガザクラ・アオノツガザクラなどなど

乗鞍エコーライン-019
いよいよ本格的に降って来たので、宿へ退避。
宿でマッタリとしますかね・・・

乗鞍エコーライン-017
乗鞍岳には、銀嶺荘・肩ノ小屋・白雲荘の3軒の宿泊施設が営業しています。
3,000m近い高地だけあって、豪華な設備は望めませんが、どの宿もお風呂を備え、食事も充実しています。
お世話になったのは、鶴ヶ池のほとりに位置する白雲荘で個室を予約。(写真は翌朝の快晴時の撮影)
山小屋といっても、お風呂も電気もある快適な宿です。
2年ほど前に改装されたお風呂は檜づくりで、乗鞍の山の水を沸かしたお湯でとても気持ちいいですよ。

乗鞍エコーライン-022
山小屋なので夕食時間が17時と早~い!w
夕食は飛騨牛のすき焼きをいただいたりと、とても山小屋といった感じではなくてとても快適!
スタッフの皆さんも感じの良い方ばかりで、とても気持ちよく過ごすことができました。 (^^)v

乗鞍エコーライン-021
宿から見る乗鞍岳一帯は、更に強い土砂降りとなってきた。
こりゃー今夜は星空は駄目だなぁーとあきらめムード。
テレビもないので、持参してきた本を読んだり、うたた寝したりと。
うたた寝というよりも、すっかり爆睡してしまい、20時過ぎに起きてカーテンを開けて外を見ると・・・
おぉぉぉぉぉぉ!満天の星空! こりゃーすごいぞぉぉ!!!
思わず宿を飛び出して星空ウォッチング!

乗鞍エコーライン-023
どうです!これが乗鞍の天の川です。 いゃー幻想的です。
コンデジの下手くそな写真でもこれだけの星空。 実際に見た星空は、もっと素晴らしいです!
一つ前の写真とほぼ同じアングルで、方角的には南となります。
隙間のないように星々が密集して、まるでプラネタリウムにいるよう。
いたるところに星雲や星団が点在し、中央付近には不気味な暗黒帯が流れています。 
タイミングよく、流れ星が写っていました。☆彡
普段なかなかお目にかかれない天の川も、光害のない山で見ると、その壮大さに圧倒されてしまいますね。

毎日お世話になっている私達の太陽も、この天の川(銀河系)に浮かぶ無数の星々の一つにすぎません。
まさに大宇宙そのものを見ている感じですね。
古代から人は天の川を眺めて、さまざまな思いや想像をめぐらせてきたことでしょう。
なんだかんだと、1時間ぐらいボーと天空を眺めていましたよ。
21時に全館消灯となり、明朝のご来光を期待しながら深い眠りへと・・・

乗鞍エコーライン-024
午前4時と早起きをし、一日の始まりの陽を浴びようと、真っ暗な部屋内でライトを点けながら防寒対策です。
外に出ると、とてもいい天気で気温12℃。
風もなくそれほど寒さも感じることなく、いいご来光が拝めそうです。
パトロールの方がクマ除けの鐘を鳴らしながら、辺り一帯を点検されていました。ありがたいことですね。

乗鞍エコーライン-025
しらじらと夜が明けてきました。 写真左側に見える三角の山が、国内第二峰の北岳です。
残念ながら富士山や穂高連邦は雲がかかっていて見られませんでした。

乗鞍エコーライン-026
自転車を置いて、大黒岳へ登りその頂上からご来光を拝むことに。
雲海や山並みから昇る朝日は神々しい光を放っています。
人生山あり谷あり、このご来光を見ているときは、何もかもを忘れさせてくれますね。
大黒岳からのご来光は幻想的で、想い出に残る素晴らしい体験ができました!

乗鞍エコーライン-028
大黒岳の斜面には、あちらこちらにコマクサの群生があって、下りながらも楽しめます。

乗鞍エコーライン-029
オレンジの朝日を浴びる乗鞍岳や、中央アルプスや南アルプスを眺めながら少し走ってみました・・・
位ヶ原山荘まで往復の間、誰もいないエコーラインを独り占め!  いゃー気持ち良すぎです♪
宿に戻り朝食をいただいて、大気が安定している朝早い時間帯に剣ヶ峰へと登りましょう!

乗鞍エコーライン-031
少しずつ高度が上がりお花畑と畳平BTを見下ろすようになる。
畳平周辺の気温は、夏でも20℃を越えるような日はほとんどありません。
一般に標高が100m上がると気温は約0.6℃下がりますので、乗鞍岳の気温は下界より12℃低いと考えられます。気圧や酸素濃度も下界の約2/3程度です。

乗鞍エコーライン-030
大雪渓の右奥に見える尖った山が乗鞍岳の最高地点、剣ヶ峰です!
あそこまで登りますよ~

乗鞍エコーライン-032
コブが3つあり、右から朝日岳、蚕玉岳(こだまだけ)、そして一番左が山頂の剣ヶ峰(3,026m)です。

乗鞍エコーライン-033
乗鞍本峰は富士山に似たコニーデ型の円錐状火山で、火口湖の権現池を取り囲む外輪山の1峰です。
ザラザラの砂礫を踏んで上り詰めた頂上には、飛騨側に乗鞍本宮(鞍ヶ嶺神社)、信州側に朝日権現社が背中合わせで建っています。
360度の雄大なパノラマが楽しめますが、特に北に広がる槍・穂高連峰と、南に悠然とそびえる御嶽山の独立峰の眺めがすばらしいです。

乗鞍エコーライン-034
権現池(2,845m)。 乗鞍本峰の火口湖で、御嶽山の二ノ池に次ぐ日本第2位の標高を誇ります。
面積も乗鞍岳の高山湖の中で最大です。

乗鞍エコーライン-035
稜線への登山道も中盤から写真のようなガレ場となり、浮石なども所々あるため、慎重に足場を確認して登らなければなりません。

乗鞍エコーライン-036
ここが剣ヶ峰頂上で、畳平から約1時間半、しばし360度の展望を堪能する。
後に見える山は御嶽山。 上昇気流で雲が立ち上がっていますね。
さてと、下りますかね。

乗鞍エコーライン-037
畳平からの登りでも見た、摩利支天火口壁の北側に開いた空間にある不肖ヶ池(きえずがいけ)。
冬に大量の雪が吹き溜まり、その氷雪によって削りだされた氷食湖です。
夏の遅くまで雪渓が残り、周囲はお花畑になっています。
この池の水が畳平一帯の各施設の飲料水等に使われているそうだ。

乗鞍エコーライン-038
「ある日♪ 森の中 クマさんに 出会った~」と歌さながらのビックリな出会い!
不肖ヶ池を見ながら下っていると、ふと見ると、なんと!ツキノワグマがいるじゃないですか!
いゃー、生まれて初めて野性のクマと遭遇したなぁー
乗鞍畳平付近では、7月15日以降、毎日のように目撃されているそうです。 やはり、いるんだね~

乗鞍エコーライン-039
畳平へ戻ってきて、乗鞍岳ともお別れ、そろそろダウンヒルしますかね。
スカイラインの方へも少し走ろうかと思いましたが、どうも雲が多くて視界も悪そうなので、素直にエコーラインを下ることに。
絶景に溶け込むように走り抜けて行く・・・

乗鞍エコーライン-040
といった感じの、天空でしか味わえない非日常を存分に楽しんだ2日間でした!
天空を楽しむ乗鞍岳では、普段では見られない爽快な展望が広がっています。
夏でも雪が残っていたり、頭上には空と雲しかない開放的な空間が広がっていたり、天候の変化を体感したり・・・、可憐な高山植物たちとの出会い(クマの出会い)も待ってる。

乗鞍エコーライン-041
乗鞍へは、日帰りで往復するのもいいですが、山小屋やロッジに宿を取り、星が降るような北アルプスの夜空を眺め、貴重な山の一夜を過ごすのもおススメです。
また、大黒岳や富士見岳に登り、一面に広がる雲海や山並みの先から昇る、神秘的なご来光を体感するのもいいものですよ!

この日はこの後、乗鞍高原一帯をポタポタして、常宿に泊まって温泉を楽しむこととしました。(^^)v
乗鞍岳は下記の過去レポにあるように、様々な表情が見られて飽き足りません。
次回は錦秋の乗鞍を訪れるかな?

雲上の 天園ライド★乗鞍
天空の乗鞍ポタリング
乗鞍紅葉ライド最高!